第百四十二回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が十四日、東京・築地の新喜楽で開かれ、直木賞に佐々木譲さん(59)の「廃墟に乞う」(文芸春秋)「この人」=と、白石一文さん(51)の「ほかならぬ人へ」(祥伝社)の二作が選ばれた。受賞が決まった二人は同日夜、東京都内で会見。白石さんの父で故・一郎さんも直木賞作家で、親子受賞は初めて。 出典:東京新聞
芥川賞は該当作なしとなったが、直木賞は佐々木譲氏と白石一文氏が選ばれた。中でも白石一文は個人的にとても好きな作家なので今回の受賞はとてもうれしく感じる。
白石作品に登場する人物は人間的に何かが欠けている。それに気が付かない振りをしたり、気付かされたりしながら人を傷つけ、自らも傷ついていく。衝撃が強すぎてレビューすら書けなかった『私という運命について』、愛情の姿を考えさせられる『どれくらいの愛情』がとても好きな作品である。
ちゃんとレビューは残しておかなければこんな風に作家について語りたいときに内容が薄くなってしまう。反省をこめて、受賞作を含む白石作品を読みかえしていこう。
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