まるで馴染みのバーにでも行ったような感覚だ(馴染みのバーなんかないけども・・・)。居心地の良さと安心感と、自分のテンションが保てる場所。特別な空間であることは間違いないのだが、僕にとっては場所ではなくその空間なのだ
Sparks go go のLIVEに足を運んだ。東京に着てからライブハウスへ行くのは初めて。Shibuya O-WESTは道玄坂上交番の細い道を上り下り、渋谷のラブホテル街に存在する。19時開演には少し間に合わず、あわてて当日券を購入して入場したときは「SPEEDMASTER」が演奏されていた。
「GOD IS BACK」はキーボードの神本宗幸氏が久々にツアー参加したことに由来する。Gt、Ba、Drのシンプルな三人構成のスパゴーにとって、キーボードが加入することでバンドの雰囲気がとても色鮮やかになる。まるでDeep Purpleのようだ。
さて、仕事帰りに急いで行ったのでスーツ姿で鞄を抱えたまま。とても拳を上げてオールスタンディングの波に飛び込むことができない。周囲を見渡すとやはり平均年齢が高い。。。先日のHOTEIのコンサートでも感じたのだが20代以下が極端に少ない。男女ともに中年層が多く、男性は自分と同じようにスーツ姿のサラリーマンも見受けられた。もちろんライブに臨む体制で来場している方々も多くいるが、どうしても自分と同じような人たちに目が行く。彼らは真剣にステージを観ている。たまに拳を上げるが、それは全盛期のそれとは比べ物にならないくらい穏やかなものだ。首を振ることもなければ、ジャンプすることもない。たまに口ずさみながらじっとステージを眺めている。
今回のLIVEは比較的古い曲が多く演奏された。前半は「恋をしましょう」~「楽園に行こう」のあたりで胸が切なくなる。『六根』の曲は多かった。「Black & Blue」や「ざまーない」もあり、僕の前にいた比較的若い女性は狂喜のあまり妙な奇声を発していた。その気持ちはとてもよくわかる。僕にとってもこのあたりは思い入れが深い。「生きる」もあれば「イージー・ライド 」もあった。
「SAD JUNGLE 」から大いに盛り上がりを見せた本編の最後は大好きな「オレンジの夜」。サイレンが胸に響く。本当にいろんなことを鮮明に思い出す。
過去を懐かしむのは歳を重ねた証拠だという。Sparks Go Goは僕が中一から応援しているバンドである。もはや人生の半分以上を彼らの音楽とともにすごしてきたのだ。その時々の情景が思い浮かばないほうがおかしい。
今回は「いい歌シリーズ」はないのかなぁと思っていたらEN2では「生活」をじっくりと聴かせた。この曲をはじめてライブで聴いたのはもう10年以上前か。確か新大阪のメルパルクホールだった。今では考えられない3時間越のライブで、途中でABEXS GO GOが登場したときだ。考えてみれば大阪を離れて最初に東京に観たLIVEがスパゴーなのも何か象徴的な感じがする。
トリプルアンコールでラストは「夜が笑ってる」。チキンジョージやBIGCATの無茶なテンションを体験してきた自分にとっては全愛的におとなしい印象を受けた渋谷。多分、観客も歳をとったせいだろう。酸欠で倒れる人もいなければダイブして怪我をする人もいない。
何故だかわからないが、東京で好きなことをやって生きていこうと考えることができた。
明日からまたエネルギーを溢れ出して生きていこう。
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