会社員で父親で夫。一人三役を担う現役サラリーマンが描くエッセイ。 ピロピロ鳴り渡る終電のベル。サラリーマンで父親で夫とひとり三役を担う普通の勤め人が描く面白くちょっぴりほろ苦いエッセイ。会社で働いていれば誰もが感じるピロピロ感をちょっぴり味わってみませんか?
評価:★★★★★
あーおもしろかった。明日もがんばろうっと。
と、思わず声に出したくなる痛快さと爽快さを味わえるエッセー集。
さとなおは『明日の広告』著者である電通の佐藤尚之氏のペンネーム。
多分、生活の90%が仕事に追われているはずなのに、こんなにも毎日が面白い。
大きな仕事や社会的に知られた仕事も手掛けているのにそんな話は一つも出てこない。
美味しい食事と愛しい家族と、生活の中のちょっとした出来事。
みんなが味わうちょっとした気持ちを文章にできることが素晴らしい。
(箭内道彦が昨日NHKでそんなことを言っていた。)
僕は同じ広告業界でインタラクティブを中心に仕事をしていて
奥様と娘がいて、できるかぎり楽しく生きたいと願っている。
僕より16歳年上のさとなお氏が道を示してくれている気さえする。
誤解を恐れずに言えば、時間も仕事の内容も家族も
僕ら(あえて「ら」というが)はかなり融通が利くし、懐も深い世界にいる。
その分、大きな価値を返さなければならないのは当然のこと。
人を楽しませたり、感動させたりすることを仕事にしているのだから
自分が人生をエンジョイできる体質でなければやっていけない。
もっともっと好きにやってみよう、と変な自信をもらった。
ちなみに僕は嫌煙家なので「おしぼりで鼻をふさげ」は最高に面白かった!!
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