日本郵政の「年賀状は、贈り物だと思う」、という広告はとても素敵だが、自分に来る年賀状はどうにもダイレクトメールのようなものが多くてどうかと思う。パソコンで簡単に作れて印刷できてしまう功罪だな、これは。
宛名面も裏面もプリンタ印刷だけの年賀状がまぁ、多いこと多いこと。これが残念でならない。一瞬でもその人のことを考えて、一言でも手書きでメッセージを添えれば、年賀状は思いの詰まった素敵な贈り物になる。それは「元気ですか?」でも「今年は会いましょう」でもいいのだ。相手を気遣い、現状を知らせるという年賀状の役割がどこか何か違っている気がするのだ。
じゃあ、自分はどうなんだと考えてみる。
宛名。
宛名を手書きで出すべきだと言う意見に納得はするが、実践はしない。なぜなら宛名面は配達人が最も効率よく見極められるべきだと言う持論がある。というわけで、ここは印刷している。ただし、自筆のサインを一枚づつ書くようにしている。これは自動的に印刷したわけではない、と言う意味と裏面の自己検収を意味している。
裏面。
毎年数パターンを作成。基本は家族の写真をレイアウトし、コピーを置き、定型挨拶を添える。親戚関係、友人関係、先輩・先生関係、仕事関係などで区分して内容を変更。10~50字程度のメッセージを手書きで添えている。年賀状だけの付き合いの方も多々いらっしゃるので、近況を詳しく書く場合もあれば、親しい方へ改まった挨拶を書くこともある。
閑話休題。
両面とも印刷だけの年賀状はDMのような、限りなく一方的な度合いが強いので最初から出さない方がいい。心のこもっていないものはダイレクトメールとなんら変わりない。だから、一瞬でもあなたの(または私の)ことを考えました、という気持ちが欲しい。
もちろん毎年返事をくれない人は多い。正直なところ、僕はそれについてはとても腹を立てているのだが、出すことを辞めようとは思わない。押し付けかもしれないが、年賀状はやはり近況を伝えたい相手への贈り物でもあるからだ。
年賀状は1年で一番最初に誰でも簡単にできる贈り物だとすれば、僕はこのよい風習をこれからも大切にしたいと思っている。
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