毎年お盆の終わりには祖母の家に行く。
車で20分圏内に住んでいるので、もっと頻繁に行くべきなのだが
実家同様に足を運ぶ機会が少なくなっている。
日ごろ顔を出さないからこそ盆と正月は欠かさず家族で挨拶に伺う。
いつもは昼前に行って家で一緒にお昼を食して夕方に帰るのだが、
たまには外食でもどうかと誘ってみた。
車もあるし、料金はもちろんこちらで持つからと余計な気遣いをさせぬようにし、
いつもとは違って15時前に到着。
祖父の仏壇に手を合わせ、ゆっくりと準備して16時半に出発。
今回は湯葉と豆腐の店 梅の花を予約した。
昔、地元の千里中央店で母親が勤めていたことがあり何度か食事をしたことがある。
個室でゆっくりできるし、掘りごたつなので足の悪い祖母も心配ない。
湯葉と豆腐料理がメインのコースなので内容も申し分ない。
祖母の家からは車で10分もかからないOAP天満店へ向かう。
帝国ホテル大阪に隣接しているところである。
祖母と伯母、妻と娘と女性四人と僕。
コースはスタンダードな梅の花膳(4,100円)をオーダー。
懐石なので一品ずつゆっくりとしたスピードで食事を楽しむ。
僕は運転手なのでアルコールは控えたが、
日本酒や梅酒などと一緒にいただければより楽しむことができるだろう。
娘は豪華なお子様ランチだったが、コースと同じように
少しずつ運ばれてきたので皆で同じようなペースで食事を楽しむことができた。
じっくり二時間、話をしながら料理を堪能する。
祖母も伯母も普段外食などしないのでとても喜んでくれた。
伯母がどうしてもと勘定をもってくれたのが想定外だった。
こちらから誘っておきながら奢らせてしまい、かえって申しわけない。
次のお正月にはまた別の店を予約してあらかじめ料金も支払っておこう。
僕はとくにおばあちゃん子というわけではないのだが、
どうも両親よりも気にかかるところがある。
祖父が健在だった頃には祖父へその思いが強かった。
僕は初孫であり、唯一の男子なので祖父母の思い入れも強かったのだろう。
幼い頃からなんとなくその思いには気がついていたと思う。
お家制度というと大げさだが、継承されていくものは僕が最後だという心つもりもある。
妙な責任感なのかもしれないが、自分の代で終わらせるために
守らなければならないもの、受け継がなければならないものは
務めを果たさなければならないと勝手に決めている。
そんな思いを今一度考えさせられるひとつの機会ではあった。
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